経営事項審査とは

経営事項審査は建設業者の施工能力、財務の健全性、技術力等を判断するための資料として、その企業の完成工事高、財務状況、技術者数などの項目(客観的事項)を総合的に評価するものです。

公共工事を国、地方公共団体から直接請負う(元請)建設業者は、経営事項審査を必ず受ける必要があります。

また、金融機関からの融資を受ける際に数値が参考にされる場合もあります。

建設業許可と経営事項審査の関係

経営事項審査を申請するには、建設業許可を取得していることが前提となります。

ですから、公共工事を国、地方公共団体から直接請負うことをお考えの建設業者様は、建設業の許可を必ず受ける必要があります

建設業許可申請についてのご相談は当事務所06−6843−8713までお気軽にお電話くださいませ!

審査の基準日と有効期間

審査の基準日は、申請する日の直前の営業年度の終了日(決算日)です。

exclamation例えば、平成21年3月31日決算に基づく申請は、新たな決算(平成22年3月31日)を迎えると平成22年4月1日以降できなくなりますので、注意が必要です。

公共工事について発注者と請負契約を締結できるのは、その経営事項審査の審査基準日から1年7ヶ月の間に限られています。 いざ入札希望というときに有効期間が切れていないよう早めに経審を受けておくことをお勧めします。

経営事項審査での審査内容

経営事項審査では、経営状況及び経営規模等について審査を行い、客観的な評点が付けられ、それらをもとに総合評定値(P点)が算出されます。

 審査区分  審査項目
経営状況(Y)  ・ 純支払利息比率
 ・ 負債回転期間
 ・ 売上高経常利益率
 ・ 総資本売上総利益率
 ・ 自己資本対固定資産比率
 ・ 自己資本比率
 ・ 営業キャッシュフロー
 ・ 利益剰余金
 経営規模(X1)   完成工事高(直前2年又は直前3年の平均完成工事高のいずれかを選択した上で業種別に確認)
 経営規模(X2)  ・ 自己資本額
 ・ 利払前税引前償却前利益=営業利益+減価償却実施費
 技術力(Z)

 ・ 技術職員数を業種別に点数化します。

 ・ 業種別の元請完工高

 その他の審査項目
(社会性等)(W)

 ・ 労働福祉の状況  ・ 建設業の営業年数 
 ・ 防災活動への貢献状況
 ・ 法令遵守の状況 
 ・ 建設業の経理に関する状況 
 ・ 研究開発の状況

 

 総合評定値(P)=(X1)×0.25+(X2)×0.15+(Y)×0.2+(Z)×0.25+(W)×0.15

なお最高点2,134点 、最低点281点となります。

経営事項審査手続きの流れ(知事許可)

1 まず決算変更届を大阪府庁に提出します。 決算期から4カ月以内に行います。

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2 経営状況分析(Y点)について登録経営状況分析機関(いくつかあります。)に申請します。

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3 経営規模の認定(X)、技術力の評価(Z)、その他の審査項目(W)及び総合評定値(P)については、登録経営状況分析機関から送られてきた経営状況分析結果通知書(原本)を添付の上、大阪府へ直接申請します

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4 経営規模等評価結果・総合評定値(P点)通知書が申請後15日程度で届きます。
なお経営事項審査結果は競争入札参加者選定手続の透明性の一層の向上による公正さの確保、企業情報の開示や相互監視による虚偽申請の抑制力の活用といった観点から公表されます。

経営事項審査の手数料

 まず経営状況分析の申請費用は分析機関によって異なります。

(参考)財団法人建設業情報管理センターの場合13,500円(電子申請の場合12,000円)

 

次に経営規模評価と総合評定値の申請費用は

1業種の場合 経営規模評価(10,400円)+総合評定値(600円)=11,000円になります。

そして1業種追加ごとに2,500円(2300円+200円)加算されます。

経営事項審査申請における主な提出書類

  1. 経営規模等評価申請書・総合評定値請求書
  2. 工事種類別完成工事高、工事種類別元請完成工事高
  3. 技術職員名簿
  4. その他の審査項目
  5. 工事経歴書
  6. 契約書、注文書、請書等の写し
  7. 経営状況分析結果通知書(原本)
  8. 委任状(代理申請)

経営事項審査申請における主な提示書類

  1. 申請日現在に有効な建設業許可通知書又は許可証明書の原本

  2. 申請日現在に有効な建設業許可申請書副本一式

  3. 審査対象事業年度及び完成工事高計算基準の区分に応じた年度分に係る決算変更届副本一式

  4. 前回の建設業許可申請以降に提出した変更届副本一式

  5. 前年度に係る経営規模等評価申請書副本一式及び前年度に係る経営規模等評価結果通知書の原本

  6. 減価償却費を確認できる書類であって、次に掲げるいずれかの書類
    ア 経営状況分析申請書(規則別記様式第25号の8)の写し
    イ 法人税申告書別表16(一)又は(二)の写し等減価償却費として計上した金額を証明する書類

  7. 完成工事高を確認できる書類であって、次の掲げる全ての書類の原本
    ア 審査対象事業年度及び完成工事高計算基準の区分に応じた年度分に係る法人税又は所得税並びに消費税及び地方消費税確定申告書一式(税務署の受付印のあるもの。ただし、電子申告により税務署の受付印を得られない場合にあっては、送信される受信通知の原本を添付)
    イ 審査対象事業年度及び完成工事高計算基準の区分に応じた年度分に係る消費税及び地方消費税納税証明書(その1・納税額証明書用)の原本(ただし、継続して経営規模等評価の申請をする場合にあっては、審査対象事業年度に係る証明書)

  8. 雇用保険の加入の有無を確認できる書類であって、次に掲げるいずれかの書類の原本
    ア 労働保険概算・確定保険料申告書(審査基準日を含む保険年度のもの)及び雇用保険分の領収書(審査基準月分まで納付していることが確認できるもの)
    イ 雇用保険保険料納入証明書(ただし、審査基準決算年度に資格取得している場合は、雇用保険被保険者資格取得確認通知書又は雇用保険被保険者証)
  9. 雇用保険適用除外の場合、適用除外を確認できる書類であって、次に掲げるいずれかの書類の原本
    ア 従業員がいない場合、規則別記様式第4号による使用人数
    イ 個人事業所の従業員が同居親族のみの場合、所得税確定申告書一式(当該同居親族の氏名が専従者給与欄に記載されているもの)
    ウ 法人の従業員が役員の同居親族のみの場合、当該役員の略歴書(規則別記様式第12号)
    エ 従業員の全てが出向社員の場合、出向協定書、出向辞令等及び出向元での9に掲げる書類
  10. 健康保険及び厚生年金保険の加入の有無を確認できる書類であって、次に掲げるいずれかの書類の原本
    ア 保険料納入告知額・納入済額通知書(審査基準月分を納付していることが確認できるもの)
    イ 健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬決定通知書
    ウ 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得及び標準報酬決定通知書(審査基準日に対応する決定通知日であるもの)
  11. 健康保険及び厚生年金保険適用除外の場合、適用除外を確認できる書類であって、次に掲げるいずれかの書類の原本
    ア 個人事業所の従業員が4名以下の場合、所得税確定申告書一式(当該従業員の氏名が専従者給与欄又は給料賃金欄に記載されているもの)
    イ 従業員の全てが出向社員の場合、出向協定書、出向事例等及び出向元での10に掲げる書類
  12. 建設業退職金共済事業加入・履行証明書(経営事項審査用)の原本
  13. 企業年金制度又は退職一時金制度導入の有無を確認できる書類であって、次に掲げるいずれかの書類の原本
    ア 中小企業退職金共済制度又は特定退職金共済団体制度への加入を証明する書面
    イ 退職金制度に係る労働協約又は自社退職金制度の規定がある就業規則(従業員代表の意見書が添付されているもの。10人以上の労働者を使用している場合にあっては、労働基準監督署の届出印があるもの。退職金規定が就業規則と別冊である場合あっては、当該退職金規定及び就業規則)
    ウ 厚生年金基金への加入を証明する書面又は納付が確認できる領収書(申請者名が記載され、審査基準月分を納付していることが確認できるもの)
    エ 適格退職年金契約の契約書
    オ 確定拠出年金運営管理機関の発行する確定拠出年金への加入を証明する書面
    カ 確定給付企業年金(確定給付企業年金法に規定する基金型企業年金及び規約型企業年金)の企業年金基金の発行する企業年金基金への加入を証明する書面
    キ 資産管理運用機関との間の契約書
  14. 法定外労働災害補償制度の加入の有無を確認できる書類であって、次に掲げるいずれかの書類の原本(業務災害及び通勤災害のいずれも対象であること、職員及び下請負人の全てが対象であること、死亡及び障害等級第1級から第7級までが対象であること、全ての工事現場を補償していること)
    ア (財)建設業福祉共済団、(社)全国建設業労災互助会、全国中小企業共済協同組合連合会又は(社)全国労働保険事務組合連合会の労働災害補償制度への加入を証明する書面
    イ 労働災害総合保険若しくは準記名式の普通傷害保険の保険証券(準記名式普通傷害保険の場合にあっては、当該保険証券の他、政府の労働災害保険に加入し、審査基準日までの保険料を納付済みであることを証する書面の原本)
  15. 防災協定書の原本(申請者の所属する団体が防災協定を締結している場合にあっては、防災協定書の写し及び審査基準日現在において当該団体への加入を証明する書類の原本)
  16. 技術職員名簿(規則別記様式第25号の11別紙2)に記載されている職員並びに建設業の経理実務の責任者のうち公認会計士、会計士補、税理士、これらとなる資格を有する者及び登録経理試験(規則第18条の3第3項第2号ロに規定する登録経理試験をいう。以下同じ。)に合格した者の在籍状況を確認できる書類であって、次に掲げるいずれかの書類の原本
      ア 健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬決定通知書
      イ 住民税特別徴収税額通知書(特別徴収義務者用)
      ウ 雇用保険被保険者証
  17. 16に掲げる者で、次に掲げる場合、当該状況が確認できる書類の原本
    ア 出向社員の場合、出向協定書、出向事例等及び出向元での16に掲げる書類
    イ 個人事業所の専従者の場合、所得税確定申告書一式(当該者の氏名が専従者給与欄に記載されているもの)
    ウ 中途入社した者の場合、健康保険及び厚生年金保険資格取得確認及び標準報酬決定通知書、住民税特別徴収税額の変更通知書(特別徴収義務者用)又は雇用保険被保険者証
  18. 技術職員名簿(規則別記様式第25号の11別紙2)に記載されている職員のうち、次に掲げる者の有する国家資格等を確認する書類
      ア 専任技術者で当該専任技術者の要件となる国家資格等以外の国家資格等を有する職員にあっては、当該資格等を証する書類の写し
      イ 監理技術者講習受講者にあっては、監理技術者資格者証及び講習修了証の写し
    ウ 基幹技能者にあっては、登録基幹技能者講習修了証の写し
  19. 有価証券報告書若しくは監査証明書の写し、会計参与報告書の写し又は建設業の経理実務の責任者のうち公認会計士、会計士補、税理士及びこれらとなる資格を有する者並びに1級登録経理試験に合格した者のいずれかに該当する者が経理処理の適正を確認した旨の書類に自らの署名を付したもの
  20. 登録経理試験の合格証(規則別記様式第25号の7の2)又は平成17年度までに実施された建設業経理事務士検定試験の1級試験若しくは2級試験の合格証の原本

 

経営事項審査の審査制度の改正に伴う取り扱いの変更

平成24年7月2日以降申請分から、経営事項審査の審査制度変更に伴う取扱の変更があります。

改正の概要は以下の通りです。


社会性等(w点)における社会保険への加入状況の評価が次のとおり見直されます。

なお、この見直しは社会保険加入状況の適正な評価及び社会保険への一層の加入促進を図る目的で行われました。

 

別紙三の「健康保険及び厚生年金保険」を「健康保険」と「厚生年金保険」に区分する。
「雇用保険」「健康保険」「厚生年金保険」未加入の場合減点幅がそれぞれ▲40点(最大▲120点)
( 変更前:雇用保険」「健康保険及び厚生年金保険」未加入の場合減点幅はそれぞれ▲30点) (最大▲60点)